板前さんとアレルギーについて書きます。
料亭などにいくと、いろんな料理に山芋が使われています。
1年前、近所の江戸前な料理人さんが経営する、通称“頑固おやじの料亭”に行きました。
腕は確かで、非常に味も良いのですが、料理へのこだわりがありすぎるゆえに、下手な質問をすると叱られるお店として有名でした。ですので、心してお店に入りました。
カウンター越しに、その板前さんが間近に見えます。我々の会話は板前さんに筒抜けなので、会話にもちょっと気を遣うほどです。
非常に珍しい料理がたくさん出ました。ホクホクと斬新な料理の数々を味わっていたのですが、見たこともないような練りもの料理が出された時、「山芋が入っているのでは?」とドッキリ。でも「下手な質問をすると叱られる」ということで、なかなか言い出せずにいました。
そして、こっそりと給仕をしてくれる女性の方に、「山芋、入っていませんか?」と耳打ちしてみました。すると、その給仕の女性はなんと、板前さんの奥様でした。
奥様は、「アンタ、この料理、山芋入ってる?」と大声で板前さんに質問を投げかけ、板前さんは、「なんでや、なんでそんなこと訊くんや」と大声で返してきました。そこで、私は「すみません。実は山芋アレルギーでして」と言ったのですが、「なんやてー!?そんなこと、はよ言わんかいな!」と怒鳴られてしまいました。
今思えば、アレルギーのお客さんを出してしまうと、お店の立場的にも色々と問題が起きるので、いくらコワモテの板前さんでも、最初にお伝えするべきでした。
両親も、料理の美味しさのあまりに、私のアレルギーのことをすっかり忘れ去っていたらしく、「電話予約の時に、怒られてでも伝えるべきだったな」と話しつつお店を後にしました。
食べ物アレルギーがある人は、お店で食事する時、事前に伝えておく義務がある。そう思ったのでした。